2022.06.01

Trainocate Leaders’ Voice – 早津 昌夫 (日本)

世界に展開するトレノケートホールディングス。各国の人材育成の「今」とこれからをそれぞれの国のリーダーから紹介します。
初回の本記事では、トレノケート株式会社の代表取締役社長 早津昌夫に日本での現状と将来の展望を聞きました。

デジタルトランスフォーメーション(DX)をきっかけに、あらゆる業界・職種でデジタルリテラシー向上の相談が急増

― まず、日本のお客様の現状について教えてください。トレノケートではどのようなお客様が多いですか?

早津

情報・通信業を始めとする大手IT関連のお客様が多く、今後もその傾向が続くと考えています。
ただ昨今はデジタルトランスフォーメーション(DX)のキーワードを軸に、IT関連以外の事業会社様、例えば商社、小売、金融業など様々な業種のお客様からの引き合い、実績もいただいています。特に最近の特徴としては、IT部門やIT企業に所属する「IT人材」だけでなく、あらゆる企業内人材を対象とした「IT/デジタルリテラシー」向上のご相談が急増しています。

早津 昌夫 (はやつ まさお) トレノケート株式会社 代表取締役社長

― DXに取り組む企業が増えていることで、ITを活用できる人材が求められているのですね。そうした背景で、お客様が人材育成面で課題としていることについて教えてください。

早津

ITサービスを利用・活用する事業会社様でもIT/デジタル人材の育成のご相談が増えています。
内容としては、ITリテラシーの向上、知識やスキルの習得を軸に、それをビジネスで活用するために必要な考え方やデジタル戦略を強化するための育成の引き合いが多いです。

事業会社様がこのように変化していくことから、ITサービスを提供するIT関連企業様はよりITプロフェッショナルとして、経営的視点やAI/データ分析、マルチクラウド、アジャイル等のご相談も増加しています。

このような事業会社様の期待に対応すべく、IT企業様も動いています。日本を代表するとある大手IT企業様が、技術者のスキルを変革する為に組織を変え、全社的に育成に取り組まれているのは印象的でした。

― ITの活用が事業会社へと広がることで、トレノケートへご相談いただく内容も変化してきているわけですね。
早津さん個人としては、トレノケートの強みはどのような点にあるとお考えですか?

早津

大きくは3点あると考えています。

 

まず1点目は、25年を超える歴史があり、IT関連スキルとそれを活用する為のビジネススキル両面で数多くのオリジナルコンテンツ・実績を有しています。

 

2点目は、世界14の国と地域にネットワークを持っていることです。ITに大きな影響を与えるAmazon Web Services、Microsoft、Googleを始めとする大手ITベンダー様のトレーニングを実施する契約を各国で締結し、トレノケートがベンダー様の人材育成におけるエコシステムとなっています。
そのことからベンダー様とは日本だけではなくアジア・グローバルの関係者とコミュニケーションを密に実施、いち早く必要なベンダートレーニングを立上げ、そこに当社オリジナルのIT・ビジネススキルを組み合わせることで、より品質の高いIT人材育成ソリューションを日本のお客様に提供できる体制があることが当社の強みと考えています。

 

最後に3点目は、社内のオペレーションです。
この様な複合的なソリューション・サービスを提供するには、柔軟かつスピーディなオペレーション対応が重要となる為、その強化もしています。
実際に多くのお客様から評価頂いており、中にはトレノケートのオペレーションをサービス化して自社にアウトソースして欲しい、という依頼も増えており、このことも強みと考えています。

― 特にDX化が進む現在では、ITエンジニアの方もビジネススキルを求められる場面が増えていますね。また最新テクノロジーがどんどんと出てくる中では、ベンダーやグローバルの情報網は今後も重要になりそうです。

― 今後は日本でどのような取り組みを予定していますか?

早津

IT業界では様々な技術の変革が起こり、その度に私たちは企業と企業内IT人材へ「学び」を提供して参りました。
まさに今、DXの潮流に乗って、より多くのお客様から「学び」を求められていると実感しています。
ただ、まだまだトレノケートを知らないお客様が多くいらっしゃることも事実です。
より多くのお客様に私たちのことや提供できるサービスを知って頂き、お客様が考える「人材戦略」「人材像」に合わせて私たちのサービスを提供し貢献していきたいです。

そのことが、お客様、ひいては日本のIT人材不足の解消とデジタル競争力の向上につながるよう努めていく考えです。

― ありがとうございます。

― 最後に、早津さん個人について教えてください。
まず、入社された際のきっかけはどのようなものだったのでしょうか。

早津

私がIT業界でキャリアをスタートさせた頃、企業システムは中央集権型のホストコンピュータから分散型のオープンシステムへ移り変わる過程にありました。その後もパッケージソフトやクラウドの普及等、IT業界では様々な革新が起こりました。
これらの変化を捉えながらビジネスを推進する為には、いかに社員に適切に人材育成を実施することが重要か、を私自身が経験の中で感じ、IT人材を育成するトレノケートに興味を持ったことがきっかけとなり、2010年にトレノケートに入社しました。

― IT業界での自身の経験から、人材育成の重要さを実感されたのですね。
では、ビジネス上、大切にしている信条や信念などはありますか?

早津

常に良いパフォーマンスが出るように自分の状態を整えることです。

日々の仕事の中で様々な課題に直面します。
その様な時に自分自身のパフォーマンスが出しづらい、または視野が狭い状態になると、出来るか出来ないかだけで考えてしまい正しいジャッジやチャレンジがしづらくなります。

その為、定期的に自身を振返り、何を成し遂げたいのか、それを達成する上で今の自分の状態は正しいと言えるのか、を見直すことで自分自身を正すことが重要と考えています。

出来るか出来ないか、ではなくやるかやらないか、の考えをベースに様々なチャレンジを多くの人と共に実行することで、想像以上の大きな成果を達成できると考えています。

― 逆に、オフの時間はどのように過ごしていますか?

早津

ドライブや旅行、アウトドアが多いです。
昨年から友人の誘いで初めてキャンプに行き、その機会が最近では増えていて、とても良いリフレッシュになっています。
休日にしっかりリフレッシュすることで、高いパフォーマンスを維持できている面もあると思います。また、仕事のアイデアを思いつくのはそうした時間であることが多いです。

― ありがとうございました!