2022.08.19

Trainocate Leaders’ Voice – Ruby Kaur (マレーシア)

世界14の国と地域に展開するトレノケートホールディングス。各国の人材育成の「今」とこれからをそれぞれの国のリーダーから紹介します。
今回は、マレーシアの Managing Director の Ruby Kaur (ルビー・カウル) にマレーシアの現状と将来の展望を聞きました。

– まず、マレーシアについて教えてください。

Ruby

マレーシアはより進歩的な国になることを目指しており、最近はデジタルトランスフォーメーションに重点を置いています。将来の産業を支える人材を確保するために、特にテクノロジー領域での人材開発に関わる取り組みが強化されています。テクノロジー業界や公立・私立の大学、トレーニングプロバイダーと連携したさまざまな取り組みが政府の主導で行われています。

マレーシアには、HRD Corporation (HRDC) という政府機関があります。これは雇用主から納められた税金を労働者の能力開発に充てるためのもので、この機関を通じてさまざまな人材開発プログラムが提供されています。トレノケートはこのHRDCにトレーニングプロバイダーとして登録されています。2020年には33,300社から4億7,500万リンギットの拠出を受けました。(参考:2020-HRDC annual report)

Trainocate Malaysiaは、政府の第12次マレーシア計画の一部である ” Digital Economy Blueprint” とも連携しています。この計画は、マレーシアがデジタル経済において地域のリーダーとなり、包括的で責任ある持続可能な社会経済の開発を達成することを目指しています。現在デジタル化が訪れつつあるマレーシアのビジネスパーソンが時代に合わせたスキルを身につけられるように、私たちは支援を行っています。

マレーシアオフィス近辺の街並み。新しいビルが立ち並ぶ。

– DXに対応できる人材を、国を挙げて育成しているところなのですね。それでは、どのような業種のお客様が多いですか?また、どのような課題を抱えているのでしょうか。

Ruby

主なクライアントはサービス業やテクノロジー分野の大企業ですが、HRDCに加盟している中小規模の企業からもソフトスキルや生産性向上に重点を置いたトレーニングなどで引き合いをいただいています。業界はIT、金融、製造業界を中心に、さまざまな企業規模のお客様がいます。
ITやソフトスキルのトレーニングの中でもグローバルのトレンドに沿ったものや実績のあるものを提供することで、お客様が継続的に成長し、デジタル経済にすばやく適応できるよう支援しています。

多くのクライアントが苦慮しているのは、従業員や組織が最新の状況に即応できる状態を保つことです。技術の変化が急速に進んでいるため、それに追いついていくのは簡単なことではありません。そのため、私たちに求められるのは、従業員のリスキリング・アップスキリングを行いながら、一貫性があり、かつ生産性向上につながるトレーニングを効果的に行うことです。

また、若い世代では文化や職場への期待値が変化しており、そうした人たちのモチベーションをどうやって維持していくかも課題です。その解決のためには、コミュニケーション、対人スキル、時間管理、分析的思考、問題解決、チームビルディングなどのソフトスキルのトレーニングに投資する必要があります。

Ruby Kaur Managing Director, Malaysia

– 世代間のギャップは、やはりどの国でも存在するのですね。では次に、トレノケートの強みはどのような点にあると考えていますか?

Ruby

私たちの主な強みは、各国でトップクラスのIT人材育成企業であることと、さまざまな世界的ITベンダーの認定トレーニングパートナーであることです。私たちは、お客様のニーズに応じた人材育成や、常に時代を先取りした最新技術のトレーニングを提供することで「人」を成長させ、それがビジネスの成長につながるようにサポートしています。

また、先進的な技術のコースを教えられるトレーナーを短期間で育成することで、当社の提供する研修の価値を高めています。

このように質の高いサービスや対応力を評価いただいているため、多くの企業様より信頼をいただき、長年にわたって人材育成を任せていただいています。

Trend Micro、Alibaba Cloudのイベントに出展

– 新技術をいかに早く取り込むかは、企業の競争力につながりますね。それでは、マレーシアでは今後どのような取り組みを予定していますか?

Ruby

私たちはここ数年、マレーシアで最大のITトレーニングプロバイダーの1つになるべく事業を展開してきました。その目標はほぼ達成できたので、今後はお客様のニーズをさらに満たせるよう、提供できるトレーニングの幅を広げるとともに、複数の手法を組み合わせた学びを提供する計画です。

まずトレーニングの幅については、技術革新がもたらす変化に対応していくためには、ハードとソフト、両方のスキルを常にアップデートしていかなければなりません。プロフェッショナルな人材が組織で活躍するにはITスキルだけでなくソフトスキルも必要ですので、そのどちらも提供することを目指しています。例えば、効果的なコミュニケーションや仕事上のプレッシャーへの対処、自己啓発、そしてあらゆる仕事がハイテク化する中で必要となる最新の技術の理解などです。

また複数の手法を組み合わせた学びについては、「ブレンデッドラーニング」を提供するためのプラットフォームを検討しています。たとえば、まず基礎的なスキルを短時間のeラーニングで学習し、次は講師が主導する中級・上級の研修コースへ参加、最後に資格取得の準備やシミュレーションなどでの実習・演習を行う、といったイメージです。

– 時代の変化に合わせて、学びの手法も進化していく、ということですね。続いて、Rubyさん自身について教えてください。トレノケートに入社したのはいつ頃ですか。

Ruby

ITトレーニングや資格取得の需要が着実に高まっていた2014年に入社しました。その頃はIT人材育成を行う企業がまだあまり存在していないこともあり、トレノケートには大きな可能性を感じていました。アジアで存在感があったことと、Cisco、NetApp、VMwareなど多くの大手ハイテク企業の認定トレーニングパートナーであることが入社の決め手でした。そしてこのわずか数年で、Trainocate MalaysiaはマレーシアでトップのIT研修事業者となりました。これからも顧客本位のサービスを拡大するために努力を続けていきます。

2022年、Microsoft Learning Partner of the Year (Malaysia) を受賞。

– MicrosoftのLearning Partner of the Yearを受賞するなど、名実ともにマレーシアのトップとなったことは記憶に新しいです。仕事をする上で大切にしていることはありますか?

Ruby

そうですね、3つあります。
1つ目は「常に正しいことを正しく行う」です。日々、多くのチャレンジがありますが、可能な限り最良の結果をもたらすことができるよう、最善を尽くして取り組んでいます。

2つ目は、事の大小にかかわらず、常に計画を立て、目標を設定することです。そして、どんな困難があったとしても、その目標達成に向けて努力することが大切だと思います。

3つ目は、常に大局的な視点に立つことです。お客様はスキルアップのために私たちのサービスを利用していただいていますが、その場限りのスキルアップだけで終わらず、真の変化をもたらすために私たちは活動しているのだということを忘れないようにしています。

– 特に3点目は、トレノケートのVisionにも深く関わりますね。それでは最後に、オフタイムの過ごし方について教えてください。

Ruby

自然やアウトドアが好きなので、ハイキング、水泳、ランニングなどをしています。まとまった時間があれば、旅行に行きます。新しい人々との出会い、その土地の文化や食べ物を含む生活様式を知ることが楽しみです。読書も好きなので、旅行中はいつも本を持参しています。

また、音楽とダンスが私のリラックス方法ですので、いつもSpotifyやラジオを流しています。

– ありがとうございました!

オフィスで社員のランチ会を開催